リクエスト上手になれば人生がうまくいく

先日インスタグラムで、私が日常的に好んで飲むワインが、近所のスーパーで購入できないので、そのお店の店長にリクエストをして置いてもらうようになった話を投稿したら、すごく反響があったんです。 

「お願いしようと思った敦子さんがすごい!」と。

あら。これはコラムにすると面白いヒントになるかも?と思い、こうして書いてみることにしました。 

私はリクエスト上手になることが、周りと調和しながら思い通りの人生を歩む秘訣だと思っていますが、日本の教育を受けて育った私たちは総じてリクエスト下手な人種だと感じています。

私は過去にスターバックスやエアラインのCAとして働くなかで、日本人以外のお客様と接する機会が多くありましたが、いつも驚かされるのは海外の方のリクエストの上手さです。私たちに敬意を払いながらも「こうしてもらえたら嬉しい」とご自分の主張を感じよくリクエストという形で伝えてくれるのです。

いいサービスを提供したいこちら側としては、ご要望に応えたいとあれこれ対応します。すると満面の笑みで「本当にありがとう!あなたのおかげで快適に過ごせました。」と必ず感謝の言葉を表現してくださいます。その瞬間「今日もいい仕事ができたなぁ」とやりがいを感じて気分も上がったものです。

リクエスト上手というのは、自分が心地よく過ごす(生きる)ために相手に感じよく、何かしら自分の気持ちや願いを伝えることだと言えます。わがままで主張が強いということとは全く違うと思っています。

とはいえ、多くを語らない、今ある状況を静かに受け入れることが美徳の文化で育っている日本人として、自分の気持ちを相手に伝えるというのは結構ハードルの高い行為だと感じます。

「相手の気分を害すことになったらどうしよう」
「断られたらどうしよう」
「うるさい人だと思われたくないな」 

そんな気持ちが湧き上がってどうしても我慢することにつながるのではないでしょうか。でもほとんどの場合、伝え方さえ気をつければ、いざこざに発展することって私の経験上、ほぼありません。(ほぼというか思い出せる範囲では一度もありません。)

冒頭で話した私がスーパーの店長にリクエストしたのも、店長としてはお客様からのリアルな声が聞けてありがたいでしょうし、実際「このワインは(私は写真をスマホで見せながら説明しました)美味しくて売れる商品になるから置いて欲しい。少なくとも私は必ず買いますから!」とお伝えしたところ、翌週にはそのワインが陳列棚に並ぶようになりました。しかも「売れてます!」のポップ付きで(笑)それが3年前の話です。おかげさまで私は好きなワインをいつでも気軽に近所のスーパーで購入することができるようになったのです。

たった一言リクエストをすることで、私は日常にひとつ快適な出来事を増やすことができました。 

例えば、レストランやホテルの口コミなどを見ていると「店員が声をかけてくれなかった」「席が寒かった」などの理由で5つ星評価の2や3をつける場面を見かけますが、せっかく自分からそこにお金と時間を使ったなら、自分で5つ星にするつもりでリクエストをしたり、コミュニケーションを図ればいいのでは?と感じています。

このアクションこそ、どんな状況でも心地よく楽しむ自分になる秘訣だと思っています。

「言わなくても気づいて欲しい」ニーズはものすごく日本人的な感覚なんです。

「今日は記念日なので楽しみにしています。」
「寒がりなので、ちょっと温度をあげてもらえませんか?」
「今日は真剣な話しをしたいので、静かな席に移れたらとても助かります」 

などほんの一言自分からリクエストをするだけで、きっとお相手は全力で答えようとしてくれるはずですし、なにより自分が変な我慢をする必要はなくなります。快適に過ごせたなぁと満足な気持ちでお店を後にするのか。あのお店はダメだと酷評するのか。どちらの自分も、自分で選ぶことができますから。

今日はお店のシーンで例をお話ししていますが、チームで働く場面でチームメンバーにリクエストをすることも同じことが言えます。 

「この目標に向かいたいから、思うことは言ってもらえたら嬉しい」
「いつも以上に細かく連絡をもらえたら私が安心できるので協力してもらえませんか?」

などと、正直に自分の願いは指示や命令ではなく、リクエストという形で伝えるのです。それまでの関係性も大きく影響しますが、良好な間柄ならきっと快く対応してくれるはずですし、リクエストはある種自己開示でもあるので、きっといい関係作りにもつながっていくことでしょう。

今私は起業をして小さなチームではありますが、一緒に働くメンバーやクライアントさまにも、必要に応じて小さなリクエストと感謝の気持ちの両方をセットで伝えるようにしています。また、皆さん側からも私に本音で話しやすい環境を作ることに努めています。おかげさまで人間関係のストレスや衝突などの問題を抱えたことは今のところなく、とても気持ちよく仕事ができています。

もちろん、チームがうまくいってると思っているのは自分(リーダー)だけで、他のメンバーは疲弊している・・ということも起こりがちなので、声にならない声や感情がそこにないか?はいつも気にかけています。この話はまた別のコラムでじっくり綴りたいですが、何はともあれ、まずは自分から気持ちをオープンに気持ちよく相手に渡すことが大切です。(これができなかった会社員時代もあり、失敗もたくさん経験しています・・!) 

どんな場面でも遠慮しすぎることなく、横柄になるでもなく、自然な自分でリクエスト上手に生きていければ・・今心の中で抱えているストレスだと思っているものの半分は簡単に解決するのでは?と思っています。私もそうやって生きていきたいなと思いますし、そんな人が増えていくことを願っています。

 

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Profile

キャリアデザインコーチ
美甘 敦子 Atsuko MIKAMO


スターバックス、ANAの客室乗務員を経て、2019年、キャリアデザインコーチとして起業。得意のSNSライティングを活かしInstagram、ブログで発信を始めると、起業半年で国内外からお問い合わせが絶えず、講座はたちまち満席に。


「集客が難しい」と言われるコーチングで、オリジナル講座を含めて一年半で延べ150名以上に開講。所属するコーチングファームでは、2021年上半期のBest of Coach で2位に選ばれる。


顧客心理をベースにしたオリジナル講座は4年間全て満席。顧客満足度が非常に高く、クライアントの80%はリピーターになる。  Voicyのパーソナリティを務めたり、外部講師としてSNSライティング講座も開講し、活躍の場を広げている。


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